エネルギー

あらゆる写真には主題がある。
切り取られた景色は写真の一部に過ぎず、撮影者にシャッターを押させた主題こそ体である。
「見る者に訴える」とは、主題がそのまま心象になることだ。

ポートレートがあったとしよう。
女性がこちらを向いて笑っている。
それが恋人に向けられた笑顔なら、主題は信頼であったり安心であったりするだろう。
それが宣伝用のポスターなら、主題は情であったり周知であったりするだろう。商業カメラマンの腕が良ければ信頼や安心も付随し、より高い宣伝効果を得るだろう。

その写真を恋人が撮ったのか商業カメラマンが撮ったのかは問題でない。
同じ写真を前に、愛を感じる人も、あざとさを感じる人も、通り過ぎる人もいるだろう。
あなたがその写真に引きつけられたのなら、主題によって引きつけられたということだ。

主題はエネルギーである。
心象となっていよいよ生きる。